晴れ時々、雨。 01 02 03 04 05

笑顔時々、涙。

『...。』




「...ねぇ..?、セルトー?」




あれからずっとご機嫌斜めのセルトを、
心配と困惑が混ざった表情で見上げる。




『.....なんだよ..』




「..まだ怒ってる?本当にごめんね...」




『...別に怒ってねぇから。』




こんな会話がもう少しで学校に行かなくてはいけない
時間までずっと続いたんだけど...
ミルズさんは..




『気にしなくて良いよ、後は僕が何とかしてあげる。』




って、笑ったまま見送ってくれたのだった。




「うはぁぁあ....」




学校に着くなり机に突っ伏した私をイナちゃんが
心配そうに見詰めてくる。




『大丈夫ですか...?何かあったの..?』




「うーん、実はさ...」




私は朝の出来事を全て、イナちゃんに話した。




『ふふ、そんなことがあったんですか..』




「笑い事じゃないよー」




『そ、そうですよね..でも、何か可愛らしい
喧嘩だなって..ふふ。』




「可愛らしい..?...って、また笑ったなっ」




『あ、すいませんっ』




イナちゃんに話したら、
少し気持ちが軽くなった様な気がした、
家に帰ったらもう一度謝ろう!




「ただいまぁ!」




扉を開けて、満面の笑みで帰宅する私は
セルトを探して、バールの店内をグルリと見渡した..
が、セルトの姿が見えない。




『おかえり、清ちゃん。』




「あ、あの..セルトは..」

もしかしたら、私に怒って..家を飛び出したんじゃ...




『ん..?あぁ、買い出しだよ。』




「あ、ありがとうございます。」

ふぅ、私のせいではないみたい..




『いえいえ。朝のこと..気にしてるんでしょ?』




「え?、あぁ..そうですね。セルト、まだ怒ってるかなって..」




『そっか、でも大丈夫。アイツも子供じゃないし
もう怒ってないはずだよ』




「うん、そうですよね!じゃ、私一回部屋に戻ってます!」

もう怒ってないんだ、良かったぁ...
何だか安心して、ドッと疲れてきた..




「ま、今日の写真撮影はやーめたっ」




私はベッドにゴロンと横になった
...そして次に目を開けるともう部屋は暗くなっていた




「あ、あれ?」

暫く状況がわからなかったが..




「あ、寝ちゃってたんだ..」

壁に掛けてある時計を見て、やっと気付いた。




「写真撮影はなかったとしても、やりたいこと
結構あったんだけどな。...て、あれ?
私毛布なんか掛けてた..?」




いつの間にか掛けられた毛布をベッドの上に畳んで戻し
そういえば!、と思い出した様に下へ戻る..

セルト!もう帰って来てるはず!




「セルトー!」

階段を駆け降りた先、カウンターでいつもみたく
コーヒーカップをいじったりしてるセルトを見付けた




『...何だ?』

名前を呼ばれたから此方を見てくるセルト。




「おかえりなさい、で..ただいまぁ!」

嬉しいってゆうのが顔に出まくってる私。
顔はきっとニヤニヤしてる気がする..




『あぁ、ただいま。』




「もう、怒ってない?」




私の〜ただいま〜に対してセルトからの
〜おかえり〜がなかった事、気にはなったが
それはまた後で聞こ..、なんて考えていれば




『あぁ、もう怒ってない。例え毎朝、
扉をぶつけられようともな。』

と、セルトから返事がきた。




「ご、ごめんなさいっ..」

苦笑いの私がそう呟いた。








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長い様な短い様な..見ずらいかと思われますが..
感想などくれれば、嬉しいです。

あ、文句やら中傷はやめていただきたいです..
悲しいですから..

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rainycandy.

12/10/10 14:05 雨の飴

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