私が普段と変わらない生活を送っていたある日、担任が教室に入ってくるなり「英語の小テストをする」と…言った。
周りからは悲鳴や叫び声が聞こえてくる。
日頃から勉強していた私は、特に焦る事無く小テストへ挑めた。

そして次の日…この前やった英語の小テストが返ってきた。

「やった！日頃から勉強していてよかった〜」

私はつい先ほど返された英語の小テストを握り締めたまま満面の笑みを浮かべジャンプをした。

そこまで良い点ではないが、一応、平均より上だ！それだけでも嬉しい！

私は英語の小テストをギュゥゥゥゥと握りしめて、席に座ると背後から誰かの声が聞こえた。

「岡崎、すごいな！俺も頑張らなきゃな」

いきなりの声に私は思いっきり後ろを振り返った。…とそこには私の小テストを眺めている柳田君が居た。
柳田君と私の距離が近くて、私は思いっきり後ろに仰け反った。

「や…柳田君！」

柳田君は私の行動が面白かったのか小さく笑うと「じゃあな」と踵を返して私から離れ、友達の所へと歩いて行った。私はそんな柳田君の後ろ姿をじーと眺めていた。

「…やっぱり…かっこいいなぁ…」

今の私はきっと間抜けな顔をしているだろう…頬を紅潮させ目はポケーとしているに違いない…
なんて事を考えていると肩をツンツンと誰かに叩かれた。