読切小説
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離さない
「ミルズさん、やっぱりあの方のことが好きなのですか……?」
彼が言っているのは、おそらく優月のことだろう。優月は、僕が働いているバールに居候している少女だ。
「う〜ん…嫌い、じゃないかなぁ。」
すると、ケスタロージャがうつむいた。
「……あれ?ケスタロージャ、どうしたの??」
「酷い…です……。私は…私は……っ、ミルズさんをこんなに……愛して……いる…のに……。」
彼は泣いていた。
困った僕は、彼の腕を引っ張って、無理やり路地裏に連れて行った。
「ちょっと!一体何……」
……僕は、彼の言葉をキスで止めた。
深い深いキスで。
舌をそっと絡ませてあげると、彼もそれに応えようとする。
「……ケスタロージャ」
「…ふぅ、ん……、ミルズさん……?」
「……ん…愛し、てる…よ……」
「……私からも、一つ…いい…ですか……?」
「…何……?」
「……後で、私の…家…来れますか?」
「……どうしたの…?」
その瞬間、彼の顔が赤くなったのが分かった。
「……ミルズさん、と…セックス…したい、です……。」
……まったく、彼は素直過ぎて可愛い。
「分かったよ、後でな。」
そして僕らはもう一度接吻を交わした。
16/01/03 05:17更新 / 亜或栄帝陰

■作者メッセージ
こいつら甘い。
甘すぎて砂吐くw

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