私は、アルト様の個人授業のための準備をしていた。
横では、エグザがせっせとお世話を焼いてくれる。
「小百合殿!お茶でございます!」
「小百合殿!肩をおもみいたしましょうか?」
「小百合殿!暑くはないでありますか?」
・・・。
ありがたいが、気が散ってしまう。
しばらくして、そろそろ疲れたなぁー。と思い、首を回していると、エグザが飛んできて言った。
「小百合殿!お疲れですか?今日は天気も良いでありますから、散歩をしてみては、いかかでありますか?」
フム。それも悪くない。
「そうだね!少し外に行ってくるよ」
「了解であります!くれぐれも、街にお一人で行くようなことは、なさらないで下さい!」
「はーい」
私は、この宮廷の庭園が大好きなのだ。
だから、気分転換に庭園に行った。
「あ、シュイエだ」
私は、シュイエに声をかけた。
「シュイエー!!」
シュイエは、振り返るとびっくりしたような顔をした。
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