「いやーヴォルクっ!昇格おめでとう!」
「同期として鼻が高いよ」
「酒も飲めるしな」
「それが本来の目的だろ」
そういったヴォルクは軽いため息を零した
今日はヴォルクの昇格記念と称して仲間内で飲んでいた
「おいおいどうしたヴォルク、お前のための祝宴だぞ!飲め飲めっ!」
「ああ飲んでるさ」
「ああそれにしてもいいな〜、俺も昇格したいよ〜」
「どうしたんだ急に、お前は昇格したくないって言ってたじゃねぇかよ」
「だってよ、昇格したら雪凪教授に褒められるじゃんか〜あの輝かしい笑顔で」
「んだよ、さてはお前……雪凪教授のことが好きなのか?」
「嫌いな人の方が少ないんじゃないの?」
「まぁそうだな」
「分かる気がするな〜、雪凪殿ってなんかこう…守りたくなるような」
「うんうん」
「ヴォルクはどう思うよ……って、なんか機嫌悪くないか」
ヴォルクは持っていたグラスを置いた
「昇格したいだと?そんな簡単になれるわけ無いだろ」
「いっ……」
「おいやべーぞ、ヴォルクそれ何杯目だ?」
「空のボトルがいっぱいあるぞ…」
「だいだい、酒ばっかり飲んでいるからいけない。次の日はどうせ頭が痛くなってろくに仕事も出来ないだろうな」
「それはヴォルクもだろうが」
「まさか、ヴォルクって酒に弱いのか?」
「もう完全に酔っ払ってるぞ」
「雪凪殿…雪凪殿…お前達の頭の中にはそれしかないのか」
「いや、そういう訳じゃないけど」
「それなら、もっと精進するんだな」
ヴォルクは立ち上がり、部屋を出ていこうとする
「お、おいヴォルクどこ行くんだよ」
「トイレだ…」
そしておもいっきりドアを閉めた
「あっおい!誰かついて行け!あのままじゃどっかで酔っ払って倒れてるぞ!」
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