『はぁはぁ・・・』
分け目も振らず全力で走り続けたから、さすがに疲れたな・・・・。
『一体・・・さっきのはなんだったんだろう・・・』
「あの」
『きゃっ』
完全に自分の世界に浸っていたため、突然聞こえた声に驚いてしまった。
「あ、すす、すいません!驚かせるつもりはなかったんです!!」
これは確実に私に話しかけているだろうな・・・
おそるおそる振り返れば、なんとも幸薄そうな男性が立っていた。
『・・・私に、何か?』
「あの、その・・・僕は、ビスクっていいます」
『は・・・はあ・・・・』
「先程、ベルゼビュートさんとお話ししてましたよね?」
『え、ええ……まあ……』
すると、突然両手を握られた。
『(な、なんなの今日は?!突然のスキンシップが多すぎるよ!!)』
「お、おおお願いがあるんです!!ベルゼビュートさんを説得して欲しいんです!!」
『せっ、説得って…あのその前に手を離して頂きーー』
「じじじ、実はですね!」
なお一層、顔も近付けてきた。
『わかりました!わかりました!話聞くので私の話も聞いてください!!』
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