『別に、無理して送ってもらわなくてもいいんですが』



「無理?君は馬鹿だなやはり。私はベルゼビュート様の命令で動いている。君の存在など眼中に無い」



『それって、送ってる意味あるんですか?』





ふいに振り向くと、真剣な顔をしたハーベンティがいた。






『ちょっと、どうしたの?いつになく真面目な顔をして』





「・・・私はよく表情が読めないと云われるが、君は私の表情の変化が分かるみたいだな」





『えっ?確かにあんまり表情が変わることはないけど、なんだろう・・・。雰囲気かな?』



ふと、自分の顔に影がかかるのを感じた。




見上げればすぐ近くにハーベンティの顔がある






『えっ・・・?!ハーベン――』




「しっ」





急に腕を掴まれ、連れ込まれたのは人気のない路地裏。




しかも私はハーベンティに抱きしめられている状態。








『(な、なんなの突然?!ていうか近いよ!!)』





ハーベンティはどこか周りを見ているようだが、私は無駄にドキドキして限界だった






『この・・・っ!むっつりどスケベ・・・っ!』






私は力いっぱいハーベンティの胸を押した






「・・・・っく!―――おいっ!」





そしてそのまま私は駈け出した。








15/01/07 23:50更新 / nayo2

[5]戻る [6]次へ
[7]TOP [9]目次

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.30c