今日は噂の学校が出来上がる日。
【紅緒】
「さぁーて!出来上がったら、来た人間にどんな悪戯をしてやろうかしら?」
悪戯に笑う紅緒さん。
僕は紅緒さんのこう言うとこが好きだ。
一緒に遊んでて楽しい。
【紅緒】
「水無月。あんたも一緒にやるかい?」
紅緒さんが、僕に聞いてくれた。
【水無月】
「うん!やる!」
【???】
「こらこら水無月。あんまり悪戯して、人間を困らせちゃあ駄目だぞ?」
【水無月】
「兄ちゃん!」
現れたのは兄・睦月だった。
【紅緒】
「おや?睦月・・・あんたもやりたいのかい?」
【睦月】
「何でそうなる?水無月に『人間に悪戯し過ぎるな』って伝えにきただけだよ」
【紅緒】
「何だい。詰まんないねぇ?」
二人とも仲良しだなぁー。なんて思いながら、花飾りを作っていた。
【紅緒】
「水無月水無月ー!!!」
いきなり空から花が降ってきた。
【水無月】
「ぷはぁ!どうしたの、紅緒さんこの花?」
【紅緒】
「水無月が花飾り作ってたからさ、材料沢山持ってきたんだよ。アタシにも一つ作っとくれ!」
嬉しそうににこにこと笑う紅緒さん。
つられて僕も、笑顔になる。
【睦月】
「兄さんにも作ってくれるか?」
【水無月】
「うん!もちろん!」
そしていっぱい花飾りを作った。
明日には学校に、沢山の人間がやって来る『入学式』があるらしい。
【水無月】
「明日が楽しみだね!紅緒さん!兄ちゃん!!」
【紅緒】
「ああ。そうだね。でも気を付けなきゃ駄目だよ?」
【睦月】
「あとやり過ぎもな」
【水無月】
「だーいじょーうぶ!」
早く明日にならないかなぁ。
人間を見たい。
四月五日
きょうはおにいちゃんとべにおさんといっしょに、はなかざりをたくさんつくった。
あしたはにんげんがやってくるよ。
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