連載小説
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日常 〜ヴァラクの1日〜
ぼくの周りにいる友達は、
冷たい肌をしていて、決してぬくもりは感じられない。


そんなぼくの世界に ぬくもり を教えてくれたのは・・・・


あの子だけなんだよ――・・・・・



「ヴァーラク!なに見てるの??」


ぼんやりと遠くを見ていたぼくの意識の中に、
その声は、いつだって鮮明に入ってくる。



「あぁ・・・・寒いな、って・・・」


ぼくからすれば、そうでもないのだが、
普通の人々は、「寒い」という感覚なのだろう・・・

「そぉーかな?」


彼女は、少し赤くなった鼻をこすりながら、ぼくに笑いかける。


「寒いでしょう?なんでわざわざ、ここに来たの?」


ぼくがまた、ゆっくりと聞き返すと、
彼女は、とびっきりの笑顔で言うんだ。


「だって、ヴァルクと一緒だと、ほわほわしてあったかいから!」


そういって、ぼくの手をぎゅっと握った。



その手は、その笑顔は、太陽なんかよりずっと・・・
ぼくの心をあったかくした――・・・・
10/11/28 19:50更新 / ろぃ
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