キアとサレオスの過去 BACK NEXT

サレオス「キア兄 なんでだよ。なんで オレを 置いて行くんだよ!!」

(これは 何?誰の記憶?サレオス?)
キア「・・・・」







気がつくとそこは、私のベッドの上だった。
琉架「・・・んっ」

起き上がると キアが心配そうな目で私を見ていた。
キア「琉架っ? 大丈夫か?」

いつもは 言葉遣いが丁寧なキアが そんなことも忘れて私に話しかけてくる。
琉架「キア? 大丈夫だよ。私 あれから・・・」

いきなり手を握ってくるキアに私は びっくりした。
でも キアが昨日来てくれて 良かったって思った。
キア「すいません。私・・・私が 琉架を守れなくって・・・・」

琉架「大丈夫。キアのせいじゃない。私が油断してたから。キア。来てくれてありがとう。」

キアは 少しほっとしていた。
キア「・・・やっぱり・・・これからは 私に 送り迎えをさせてください。もう、琉架に怖い思いをさせたくないのです。」

琉架「分かった。」

私には 実はそのことよりも気になっていることがあった。
それは 昨日の サレオスの言葉。
(お前 15年前に いなくなった・・・)

あの 言葉。キアとサレオスは知り合いなんだろうか?
そして あの夢。キアが サレオスを置いて行く? 
私には どういうことなのか分からなかった。





キーンコーンカーンコーン
生徒「起立。礼。着席」

私は あの後 サレオスにちかづくなと キアに言われた。
そのサレオスも 今日は来ていない。
けど 私は サレオスが 昨日言っていた言葉の意味を知りたかった。
ふと、窓の外を見ると サレオスが屋上にいた。



琉架「先生!体調悪いので 保健室に行ってきます。」
そう言って 先生に言うと 私は 教室を飛び出た。
ダッシュで階段を駆け上がって 屋上に行った。


琉架「サレオス!!」
フェンスに座っていた サレオスが振り向いた。

サレオス「お前っ!!」
フェンスにいた サレオスが 飛び降りて 私のほうへ歩いてきた。
私は 昨日のことを忘れたわけじゃなかった。
けれど キアとサレオスのことが知りたかった。

サレオス「何で オレのところに来てんだよ?また 怖い思いしたいのかよ?」

琉架「昨日のことを 忘れた訳じゃない。けど 私は サレオスに聞きたいことがあったの。 昨日の15年前に いなくなったって どういうこと?」

サレオス「・・・・まさか お前が キアといたなんてな。
     オレは アイツが憎いんだ。アイツは オレを 捨てた。」

憎いって何?
キアが サレオスを捨てた?
琉架「どういうこと?」

私が尋ねると サレオスは 顔をしかめながら言った。
サレオス「あれは 15年前・・・」
 





サレオス 「キアにぃー」
キアのほうへ 走ってくる小さい男の子。
 
キア 「レオっ」

キアは 親に捨てられたサレオスを 道で見つけ一緒に過ごしていた。
サレオスは 年もあまり変わらないキアを 兄のように父のように慕っていた。





 
サレオス「・・・・だけど・・・。キアは突然いなくなった。オレを捨てて」
    「オレは・・・・ 裏切られたんだ。あいつに」


そういいながら サレオスは 空を見つめていた。
    

私は サレオスの言葉を聞いて 何も言えなくなってしまった。


―――To Be Continued―――


 


12/03/29 10:37 up
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