連載小説
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こんなにも想っているのに。
「・・・・百合は・・・カリエンさんが・・・好きなんですか?」

 思わず出てしまった言葉に、僕自身驚いた。

「///っち・・・違うよ。そっ、それより、この百合の花素敵だね!」

 当たり前だよ。あなたのために育てているんだから。

「これ、誕生日とかにもらったら嬉しい!」

 こんなに・・・あなたが好きなのに・・・。

「・・・・カリエンさん・・・・。」

 ダメです・・・カリエンさんのところにいかないでください・・・。

「ねぇ、シェイエ、この百合の花、一本もらっていい?」

「はい・・。どうぞ。」

「カリエンさん、喜んでくれるかな?」

「・・・・・。」

「じゃあね!シェイエ!」

 そう言って去っていく、百合の背中を無力な僕は見ていることしかできない・・。

「くそっ・・・・!」

 僕の涙が百合の花に一粒落ちた。
12/01/08 14:38更新 / 乙姫
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