連載小説
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「どうしたんですか!?」
キアはベッドから起き上がった。
「・・・っ・・・っふ・・ふぇ」
涙が止まらない。あの目は男の人の目だった。藺とはいい男友達として付き合いたかったのに。なんで?なんで?
「もしかして藺に何かされたんですか!?」
「・・・・・・・・っ・・・!」
「そうなんですね?」
キアは鋭い目で私を見ている。
「・・キ、キスされた・・・っ・・」
「・・・っ!」
そういうとキアは私にキスをしてきた。でも、さっきとは全く違うすごく優しい包み込んでくれるようなキスだった。いやじゃなかった。
「すいません。メイ様が泣いているのにこんなことして。この部屋にいるとまずいと思うので早く出てください・・・・。」
私は今、キアが好きなのだということがわかった。私はそのことを伝えたくて自分からキアにキスをした。
「っ・・・・・?」
「どうして私が今キスしたのかわかる?」
「・・・・わかりません。私の反応を見て楽しんでいるのですか?」
「ううん。私、キアの事が好き。」
言えた。私の素直な本当の気持ち。
「それ、本当ですか?からかってるんじゃなくて。」
キアが顔を真っ赤にして言う。今、素直に愛しいと思える。
「ほんとだよ。大好き、キア。」
そういってキアを抱きしめた。
「とてもうれしいです。」
そういって私たちはやっと自分たちの思いを告げることができた。

15/07/16 22:02更新 / メイ
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