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太陽と月

久遠

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  • あらすじ
  • 01 陸上部
  • 陸上部

     仕事の都合でこの美浜に引っ越してきて、美浜市立高等学校への転入。
     最初は慣れない土地、慣れない学校、初めてみる人たち。
     もちろん戸惑いもあって、不安もあったけど。過ごしてみるととても住みやすくて、周りのクラスメイトたちも優しくて。すぐにここでの生活にも慣れ、充実した日々を送っていた。

     入学して約一か月。静藍は陸上部に入部して、放課後はほぼ毎日部活動に専念していた。

     「う〜ん。いいお天気」
     静藍は女子更衣室でユニフォームに着替え、今日も一番乗りで運動場に向かい準備運動をしていた。
     と、そこへ一年生の部活では先輩の神田巽君がやってきた。
     「あ、先輩。こんちは。今日も早いですね」
     「こんにちは、神田君」
     言葉づかいは丁寧、物腰も柔らか、顔立ちも整っていて笑顔も柔らかくて離していてとても落ち着く。
     「神田君は準備運動していて。私はもう終わったから、先にハードルとかの準備してるから」
     「そんな、雅先輩1人になんて任せられませんよ。準備運動は走る前にすればいいですから、僕も手伝いますよ」
     「大丈夫だよ。もう部活にも慣れてきたし、1人でも」
     「そうかもしれませんが、いくら僕でも女性の先輩1人に力仕事は任せられません」
     さらっとそんな事を素で言う神田に、天然な静藍もこれには少し頬を赤く染めた。
     「じゃ、じゃあお願してもいい?」
     「もちろん」
     2人和気あいあいと談笑しながら倉庫へ向かい、部活の準備をしている。
     
     陸上部の顧問は、保険医の宮原正顕先生。後は部員が1〜3年で10人ほどいるだけだ。
     その中でも1年の神田君とは親しくなり、良く話をする間柄だ。
     転入したて、入部したての時も優しく部活動のことを教えてくれて。後輩とは思えないほど落ち着いていて。最初から好感をもっていた。 


     

    10/11/13 15:39 久遠   

    ■作者メッセージ
    美浜(みはま)
    実際にあるのでしょうか?とりあえず言いやすい地名にしました。
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