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旦那様はドS

千早

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  • あらすじ
  • 01 カリエン篇
  • 02 柳田篇
  • カリエン篇

    朝日が差し込む

    その眩しさにカリエンは目を覚ました

    枕元にある時計を確認するとまだ6時を少し回ったところだった


    「まだ…6時ですか……」


    二度寝をする気にはなれなくて、気だるい体を起こす

    着替えを済ませ、窓を開ければ美しい庭園が目に飛び込んでくる

    そこから見える景色はいつもの景色とは少し違う


    「ふっ…
     私の部屋ほどではありませんが、ここからの眺めもいいものですね…」


    朝の空気を胸いっぱいに吸い込んだカリエンは顔を洗おうと洗面所へ向かい

    そこで一気に目が覚めた


    そこには、すでに起床したトモカの姿があった。

    寝室にいないと思ったらもう起きだしていたのか


    「……トモカさん」

    「あ、おはようございます。カリエンさん」


    シャワーを浴びた後なのか、髪が濡れ、シャツ一枚だ

    カリエンは目のやり場に困った


    髪から滴る水がシャツを濡らし、下着が透けているから、さらに。



    「あ、洗面所使います?すぐ退くのでちょっと待っててください」

    「いや、気にしなくて結構ですよ…」



    正直、目の毒


    この人はいつも無防備でいけない


    「ゆっくりで構いませんので」

    そう言ってカリエンは洗面所を出た




    「ん……どうぞ」


    少ししてからトモカが洗面所から出てきた


    「もうよろしいので?」

    「はいっ」

    「……髪が濡れたままですよ」

    「そのうち乾きますよ〜」

    そう軽く笑う朋加

    まだ夏とは言え、あの長い髪を自然乾燥するとその間に風邪をひいてしまうかもしれない


    「貴女は仕方のない人ですね…」


    わざとらしく溜め息を吐くと、少し待っていてくださいねと言ってカリエンは洗面所へ消えた

    軽く洗顔やら歯磨きをすませ、ドライヤーを片手に戻る。


    ちゃんとその場で待っていた彼女の頭を撫でつつ


    「私が乾かしますからどうぞこちらへ」


    と椅子へ誘導した


    電源を入れ、出てきた風を彼女の髪にあてると、シャンプーの爽やかな香りがする

    カリエンも同じものを使っているが、彼女からする香りは自分のそれより数倍甘い気がした

    彼女の香りに目眩を感じつつも、艶やかな髪を梳く


    「しかし珍しいですね…
     あなたがこんなに早起きするなんて。
     普段は私が声を掛けても起きないんですが…」

    「ぅ…ごめんなさい……」

    「雪でも降るんでしょうかね?」

    「………。」


    落ち込みだしたトモカに言葉にできない愛おしさがこみ上げる


    「冗談ですよ。」


    笑いながら髪を梳くと


    「カリエンさんの意地悪……」


    と少しむくれた顔でこちらを向く


    「トモカさんが可愛い反応をするからですよ」

    「むぅ……」


    本音を言うと、彼女の甘い香りに刺激される欲望を誤魔化そうと、つい意地悪な事を言ってしまったのだ



    「んっ……ふ……っ」


    しかし、カリエンの努力も彼女の口から洩れた声で簡単につき壊されてしまう。


    「……はぁ」

    「ん?」


    もう子供でもないのに…

    無意識だろうが、そんな声をだしたら男を煽ることになるとは思わないのだろうか




    自分の欲望に負けたカリエンはトモカの首筋にキスをした

    近寄ったことで甘い香りが強くなる


    「ふゃっ…!…ぁ……ちょっとカリエンさんっ!?」


    彼女の首筋に吸い付いて、所有印を付ける

    その赤を見て自分がさらに欲情するのがわかった


    「貴女が…悪いんですよ?」


    そんな事はないのは分かっているが、思わずそう呟いてしまう。

    カリエンが印の上に舌を這わすとトモカは甘い声をあげる


    「ふっ……ん……あっ」

    「気持ちいいですか?」

    「きっ、聞かないで……くださっ…あぁっ」



    ふとトモカを見やると彼女は指が白くなる程強くシャツの裾を握りしめて快感に耐えている

    そんな彼女を見てカリエンはいっそうを愛しく思った



    ちゅ



    わざとらしく音をたてて唇を離す。

    トモカは荒い息をしながらカリエンを睨む


    「カリエンさんのばかっ、今日は街に出かけるつもりだったのにぃ…」

    「行けばいいじゃないですか」

    にやにやしながら答える

    「こんな見えるとこに痕がついてるのに行けるわけないじゃないですか!!」


    残念。見せつけてやりたかったのに

    そう思ってからカリエンは自分の独占欲の強さに少し驚いた


    トモカはまだぶーぶー言っている

    カリエンはその口を塞いだ



    「んっ!?…んーー!!」



    「あんまり不満ばかり言っていると疲れてしまいますよ?」

    「でも…楽しみにしてたのに…」

    それなら…と少し考えた後、カリエンは意地悪く口元を歪めた



    「…そのぶん家の中で可愛がってあげましょう」

    「え…」



    カリエンはひょいとトモカの体を抱き上げると寝室へ歩き始めた。

    トモカが慌てて抵抗する



    「ま、まだ朝ですよっ!!」


    「ふふっ、性欲は朝に高まるものなのですよ…」


    「いやぁぁぁあああああああああああああああああ!!!」






    次の日、腰痛により歩けなくなった彼女がいたとかいなかったとか































    エグザ「トモカ様の悲鳴が部屋からっ!!」

    ソロレス「どうせ馬が暴走したんでしょう。ほっておきましょう」

    10/03/30 22:53 千早   

    ■作者メッセージ
    初がカリエンという

    でもドS=カリエンってイメージしかない
    馬術が専門と聞いた瞬間からエロイメージしかなくなってしまった

    感想どうぞ!
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